歴史・名言

人生が上手くいかないと感じたらノイマンの名言について考えよう

人生が上手くいかないと感じたらノイマンの名言について考えよう

この記事に辿り着いたということは、多かれ少なかれ人生に苦難を感じているのではないでしょうか。
私自身も、人生が上手くいかないと感じ、全てを投げ出したくなることも多々ありました。

今回は、人生が上手くいかないと感じたあなたに送りたい名言と、
そこから得られる人生に対する偉大な示唆をお伝えしようと思います。

この記事が人生を好転させるチャンスを掴むきっかけの一つとなれば幸いです。

人生が上手くいかないと感じたらノイマンの名言について考えよう

人生が上手くいかないと感じたらノイマンの名言について考えよう

人生が上手くいかないと感じたときには、ジョン・フォン・ノイマン(1903-1957)の名言について考えてみましょう。

ノイマンの名言


もしあなたが数学は単純なものだと思えないというなら、
それはあなたが単に人生がどれほど複雑なものかを
理解していないからにすぎない。

ジョン・フォン・ノイマン

これは、1947年にコンピュータ機械学会の最初の全国会議で基調講演者としてのノイマンの発言です。

要素が複雑に絡まり合う人生というものは数式等で答えを表すことが出来ないものです。
一見自分より数学的才能の劣る人間を見下しているようにも受け取れるこの言葉から、私はまず人生がどれほど複雑かを知ることこそが大きなヒントとなる、という示唆を感じずにはいられません。

詳しい解説

詳しい解説
ノイマンの名言を読み解くためには、ノイマンの人生と数学観を説明する必要があります。

ノイマンとは一体どのような人物で、この名言にはどのような意図があったのでしょう。

ノイマンという人物について

ノイマンはハンガリー出身のアメリカの数学者で、数学・物理学・工学・計算機科学・経済学・気象学・心理学・政治学に影響を与えました。原子爆弾(マンハッタン計画)やコンピュータ(ENIAC)の開発へも関与しています。
(Wikipediaより抜粋・一部改変)

ノイマンが数学の分野で立ち上げたゲーム理論を、彼自身は素人である経済の分野に持ち込んで一大学問分野としてしまったことは、まさに彼の偉大な功績の一つでしょう。

ノイマンには生まれながらにして天才であることを示す様々なエピソードがあります。
8歳で微分積分学をマスターするという数学的才能だけでなく、44巻もある歴史書の完全暗唱など多岐にわたる才能を発揮し、明らかに通常の人間とは頭の構造が異なりました。
一方運動や音楽には才能や興味を示さないなど、人間らしい面もありました。

その才能は彼の業績を見て分かる通り大人になってからも健在で、ゲーム理論を批判した経済学者のサミュエルソンですら、
「フォン・ノイマンほどの人間は知らない。この分野にちょっと顔を出しただけで経済学の世界をがらりと変えた
「天才」
と称しています。

ノイマンの人生と価値観から読み解くこの名言の意味

しかし、ノイマンをノイマンたらしめたのは、決して彼の才能のみによるものではありません。
彼の父親の育て方や数々の数学者達との交流が与えた影響は無視できません。

数学の神童として生まれた子どもは、幼いころにまわりから重圧を受けやすい傾向にあります。
天才児を育てることになった親は、その子に
①落ち着きとユーモアの感覚
②考えるのが楽しいと思う心
を植え付けるのが肝心ですが、幸いノイマンは父マックスと家族の情愛に包まれ、ゆったりとものを考える人間になりました。
そして名のある数学者の通例とは異なり、まず自惚れることもありませんでした。
(『フォン・ノイマンの生涯』より抜粋・一部改変)

そんなノイマンからすると、決して数学だけが全てを解決し、語ることのできる手段だとは考えておらず、実際に経済学の議論をする場面ではもっぱら新聞用語を用いました。
そしてノイマンは、数学というものは、英語や日本語等の言語と同様、脳の中枢神経系に存在する一次言語の上に偶然に生まれた二次言語だと考えており、数学自体が本質だとは考えていませんでした
また、その数学自体が本質を追い求めることから逃げて抽象論へと向かうことを嫌い、あらゆる条件に対する普遍的な答えを出すことこそが数学のあるべき姿だとも考えていました。

そのように考えていたため、彼の生み出す数式と、物事を語るための手段として用いる数学に対しての周囲の反応は的外れでしかなかったのでしょう。
むしろ、ノイマンからすると人生とは数学以上に複雑なものでした。

人生の中で生じる進路や仕事等の要素はあくまで人生そのものという土台の上に生じるものであり、近視眼的に感じ取れる人生は、人生そのものと比べると複雑さは当然小さくなります。
この構造は言語における一次言語・二次言語の構造と等しく、数学よりも複雑である一次言語、つまり本質の側に人生そのものは位置するのです。
こう考えることで、人生とは数学とは比べ物にならないほどに複雑なものである、ということも納得できるのではないでしょうか。

少し内容が込み入ってきたので、簡単に図にまとめてみました!
理解の助けになると幸いです。

数学と人生の複雑さの解説の図

彼の名言からは、数学すら複雑と捉えているようでは、人生がいかに複雑なものかを見過ごし、そこに気が付くことすらできずに人生を終えかねない、という警鐘を感じます。
それと同時に、人生が大前提として複雑なものであり、大数学者のノイマンですら解き明かすことが出来ないということも私たちに教えてくれているようにも思えます。

ここにこそ、人生がどうしても上手くいかない人にとって、明日へと進むためのヒントが隠れているのではないでしょうか。

まとめ

まとめ
ノイマンほどの人物からしても、人生はとても複雑なものだと分かりました。
ノイマンは様々な分野を数学で解き明かしつつも、数学自体は本質ではないと考え、また人生そのものを解き明かすことは出来ませんでした。

ここから、私たちはまず大前提として人生は複雑なものであると認識する必要があるという教訓が得られました。

人生が上手くいかないのは何も全てがあなたのせいなわけでもないし、逆にあなたが最適な動きをしたところで必ずしも上手くいくとは限らないのです。

大事なことは、まず人生の複雑さを受け入れ、無駄に足掻いたり絶望したりせず、その大きな流れの中で巡ってきたチャンスに対して主体的に働きかけることなのではないでしょうか。

参考書籍

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サメの助
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