昨今では、ビジネスや研究、部活にサークルと、幅広い場面でオンラインでの素早いコミュニケーションが求められます。
その需要に応えるツールの一つがSlackで、リベラルアーツ研究所でもSlackを利用しています。
しかし、Slackをただ使うだけでは、チャンネルが次々と分散されていき、チーム内のタスクを管理することが難しくなってしまいます。
そこに関連して、先日以下のTweetを行ったところ、「便利」とのお声をいただきました。
こちらの方法は特別なツール等を追加することなく、Slackのデフォルトの機能である「ポスト」を利用しているため、簡単に始められます。
せっかくですので、Slackでのチーム内タスク管理の方法について、この記事で詳しく解説していこうと思います。
Slackのデフォルト機能を使ってチーム内でタスク管理をする方法
ここでSlackでタスク管理をするメリットデメリットについて書こうかと思いましたが、そんなことはいいから早くやり方を見せろ、という声が聞こえてきそうなのでメリットデメリットは記事の後ろに回して、早速解説していきます。
大まかな流れ
- タスク管理用のチャンネルを作る
- ポストを作成してtodoリストを作る
- 共有する
- タスク管理のルールを定める
①タスク管理用のチャンネルを作る
まず、タスク管理専用のチャンネルを作成し、「タスクはここを見れば分かる」という場所を作ります。
Slackのサイドバーの「チャンネル」のブロックの「+」をクリックし、チャンネルを追加します。
プルダウンメニューから「チャンネルを作成する」を選択します。
すると、オプションが表示されるため、「名前」にチャンネル名を入力し、「説明」にチャンネルのルール等を入力します。
「説明」は後からも変更できますので、ルールが定まってから設定しても問題ありません。
必要事項を入力し終えたら、「作成」をクリックします。
チャンネルにワークスペース内のどのメンバーを招待するかを決めます。
リベラルアーツ研究所のメンバーは現在もりおとサメの助の2名だけですので、メンバー全てを追加しましたが、チーム単位等でタスク管理をするのであれば、「特定のメンバーを追加する」からチームメンバーのみを招待すれば良いと思います。
招待するメンバーが決定したら、「終了」をクリックすると、新しいチャンネルが作成できます。
チャンネルが作成できたら、左側のサイドバーのチャンネルのブロックに新しくチャンネルが追加されていることを確認します。
今回は、「#todo」というチャンネル名としました。
②ポストを作成してtodoリストを作る
①で新しく作成したチャンネル内のメッセージ入力ボックスの左下にある「⚡️」(雷マーク)をクリックします。
プルダウンメニューから「ポストを作成する」を選択します。
すると、下のスクリーンショットのように、未記入のポストが開きます。
ポストにタスクのタイトルとタスクを記入します。
タイトルはタスク群をまとめた名前や、期限の日付などを書いておくと良いかと思います。
タスクは箇条書きで書きますが、この時点では行頭に記号などをつけず、そのままリストにしてください。
箇条書きで書いたタスクのリストを選択すると、書式メニューが表示されます。
書式メニューの一番右の「チェックリスト」を選択します。
すると、箇条書きにしたタスクの頭に空のチェックボックスが出現します。
ポストを編集する状態であれば、このチェックボックスをクリックすることでチェックを入れられます。
これにより、タスクが完了したかどうか、そしてどのくらいのタスクが残っているのかを一目で判断することができます。
③共有する
現時点では作成したポストは「プライベートのポスト」となっていて、チームメンバーに共有されていません。
そこで、ポストのウィンドウの右上の「共有」をクリックします。
すると、共有する際の設定が出てくるため、「他のメンバーの編集を許可する」にチェックを入れます。
これによって、チームメンバー全員がポストを編集できるようになります。
この状態でウィンドウ右下の「共有」をクリックすることで、タスクを記載したポストがタスク管理用のチャンネルに共有されます。
④タスク管理のルールを定める
ここまでで、タスクを記載したポストをタスク管理用のチャンネルに貼り付けることができました。
しかし、このままではタスクを書き出しただけで、実際に管理できているとは言えません。
リベラルアーツ研究所では、タスク管理用の#todoチャンネルのルールは以下のようになっています。
- タスクの期限をポストのタイトル内で設定する
- ポストをチャンネルにピン留めする
- タスクが完了する毎にタスクにチェックを入れる
- チャンネル内のピン留めアイテムを確認し、自分とチームメンバーのタスクの進捗を確認する
- 全てのタスクが完了したらピン留めを外す
それぞれのチームに応じて適切なルールを設定してもらえれば良いと思いますが、ピン留め機能を使うことは肝になってくると思います。
作成したポストの右上にある「…」ボタンをクリックします。
プルダウンメニューから「チャンネルへピン留めする」を選択します。
チャンネルへピン留めが成功すると、黄色くハイライトされます。
チャンネルにピン留めされているアイテムを確認するためには、右側のサイドバーの「ピン留めアイテム」をクリックします。
すると、先ほど作成したアイテムがピン留めされていることが確認できました。
ピン留めを外す手順は、ピン留めをした時と同じ手順です。
ポストの右上の「…」をクリックして出てきたメニューから「チャンネルからピンを外す」を選択することでピン留めを外すことが出来ます。
今回の方法の3つのメリット
そもそもSlackでのコミュニケーションが中心となっているチームであれば、そのSlack上でタスク管理が出来るということ自体が大きなメリットですが、今回ご紹介した方法自体のメリットは、3つ挙げられます。
- チームメンバーのタスクを全員が把握できる
- 忘れにくい
- 簡単に導入可能
メリット①:チームメンバーのタスクを全員が把握できる
これが何よりも大きなメリットだと思います。
まず、Slackの特徴は、大きなグループのワークスぺースの中にさらに個別のチーム等に分かれたチャンネルがあり、チャンネル相互の繋がりが強いところにあると思っています。
これは、ワークスぺース全体の統一感を出しやすい利点がありつつも、チャンネル毎に分散してしまったタスクなどを把握しづらいという欠点も抱えています。
しかし、今回ご紹介したタスク管理方法を活用することで、分散したタスクを一括で管理し、チームメンバー全員が把握することが出来るようになります。
メリット②:忘れにくい
タスク管理は、タスクを可視化するだけではなく、設定したタスクを忘れずに実行するところまでがワンセットです。
頻繁に開くSlack上でタスク管理をすることで、常にタスクを意識することができます。
また、Slackbotのリマインド機能を使用することで、よりタスクの実行漏れ防止が徹底されます。
メリット③:簡単に導入可能
Slackには、様々なアプリケーションを導入することが出来ます。
しかし、Slackのポスト機能を利用することで、その手間をかけることなくタスク管理を導入することが出来ます。
今回の方法の3つのデメリット
どんな方法にでも当然のようにデメリットがあります。
しかしそれはメリットの裏返しであったり、どこに重点を置くかというトレードオフだったりします。
- 若干手間がかかる
- タスクが溜まってくるとタスク把握が難しくなってくる
- スマホからは使えない
デメリット①:若干手間がかかる
今回の方法は、新しくチャンネルを作り、ルールを設定し、ポストを作成し、共有し…と、ステップが複数あります。
確かに、ワンタップ、ワンクリックでタスク管理をすることはできません。
ただ、一度導入してしまえば後はそれぞれがポストを作成して共有していくだけですので、そこまで大きな手間にはなりません。
それに、アプリケーションを導入するよりは手間がかかりませんし、外部ツールを使うよりはコミュニケーションコストがかからないはずです。
デメリット②:タスクが溜まってくるとタスク把握が難しくなってくる
メリット②でも書きましたが、タスクを忘れずに実行するところまでがタスク管理です。
その点、今回の方法では溜まったタスクに優先順位をつけてこなしていくことはできないため、Slack上にタスクが溜まっていってしまうと、そのタスクを消化していくことが出来なくなるというリスクが存在します。
しかし、そのような状態になってしまうようでしたら、他のタスク管理方法であっても同じことになりそうな気がしますが…
デメリット③:スマホからは使えない
これが最も大きなデメリットかもしれません。
Slackのポスト機能はデスクトップアプリ版でしか使用できないため、スマホからの投稿・編集ができません。
そのため、新しくタスクを設定することも、設定したタスクにチェックボックスを入れることもできません。
この点は、PCを使うタイミングが1日の中で必ず生じる場合は、例えば朝一でタスクを確認し、夜にまとめてタスクを設定する、などのルールを定めておけば解決できるのではないでしょうか。
まとめ
今回は、Slackのポスト機能を利用してチーム内でタスクを共有する方法について解説しました。
コロナ渦でリモートワークが一般的になり、チーム全体の仕事をメンバー各人に切り出す個別化と、切り出した仕事の進捗をチーム全体で把握するために集約することを、同時にこなす必要性が出てきました。
そんな中で、Slackを利用して仕事を個別化し、さらにSlack上で集約することのできる今回の方法は、かなり使い勝手の良いものではないでしょうか。
是非皆さんのチームでも活用してみてください。