皆さん、PowerPointでイラスト、描いてますか?
学生から社会人まで、幅広く愛用されているPowerPointですが、その機能の全てを余すところなく活用できている人がどれほどいるでしょうか?
PowerPointでイラストを描く技術にしても、そもそもあまり使っている人を見かけません。
こちらは以前私がPowerPointで制作したモザンビークティラピア(Oreochromis mossambicus)のシルエットイラストです。
今回の記事では、PowerPointを使ってこういった簡単なイラストを描く方法について、順を追って解説していこうと思います。
シルエットイラストをPowerPointで20分で作る方法
プレゼンの資料や書類に添える簡単なイラストが欲しいけれど、求めているものがなかなか見つからなくて時間がかかってしまう…ということってありますよね。
そんな時は、今回お伝えする方法を使って、自分でイラストを作ってしまいましょう!
20分程度で完成してしまうので、是非お試しください!
動画の解説の方が視覚的に分かりやすい部分もあると思うので、併せてご視聴ください。
目標のイラスト
今回は、この記事を執筆しています、私、サメの助のアイコンイラストを、まずはシルエットのみ制作しようと思います。
以前Twitterにアップロードしたこちらの画像
を元にPowerPointで作図して、こちらの画像
を完成させるまでの過程を解説していこうと思います。
制作環境
PC:MacBook Pro (13-inch, 2017, Two Thunderbolt 3 ports)
OS:MacOS Catalina 10.15.4
ソフト:Microsoft®️ PowerPoint for Mac 16.39
使うツールや機能
今回、目標のシルエットイラストを制作するために必要となるPowerPointのツールや機能としては、
- スライドマスター
- 画像の接合
- 頂点の編集
以上のたった3つだけです!
とても簡単で単純な作業工程ですので、専門的な知識やセンスは必要ありません。
大まかな作業工程
シルエットイラストを制作するための大まかな流れは、次の通りです。
- 下書きの絵をPowerPointに取り込む
- スライドマスターを用いて下書きを背景透過させる
- シンプルな図形で大まかな形を作る
- 整形する
- 完成
それでは、次の章でそれぞれ詳しく解説していきます。
具体的な作業工程
それでは、以下で作業工程を詳しく解説していきます。
作業画面のスクリーンショットを添えているので、実際に作業をしながらご覧ください!
①下書きの絵をPowerPointに取り込む
まず、先ほどの下書きのイラストをPCに取り込み、PowerPointに貼り付けます。
ただ、このようにそのまま貼り付けると、後々のトレース作業で不都合が生じるので、スライドマスターを使用します。
②スライドマスターを用いて下書きを背景透過させる
「表示」タブから「スライドマスター」を選択します。
スライドマスターは本来PowerPointのスライドの統一感を出すための機能のため、様々なスライドの種類に応じたレイアウトがデフォルトで存在します。
しかし、この後の工程でレイアウトを選択する際にレイアウトの種類が多いと選び辛くなりますので、今回は予め必要のないレイアウトを削除しておきます。
レイアウトを左のリストから一つ選択し、余計なボックス等を削除した上で先ほどの下書きの画像を貼り付けます。
この後トレースする時に下書きが濃いと見辛いので、適当に透過させます。
③シンプルな図形で大まかな形を作る
ここから、下書きを元にトレースの作業に入っていきます。
スライドマスターを閉じて、「挿入」タブの「図形」から適当な図形(私の場合は四角と三角のみです)を選択し、描画します。
この時、図形の大きさの誤認に繋がるため、枠線を削除しておくようにしてください。
適当に図形をコピー&ペーストして下書きに近づくように配置します。
貼り付けた図形を全て選択し、「図形の書式設定」タブの「接合」をクリックし、一つの大きな図形とします。
下書きの線が見えるように、接合した図形の透明度を適当に上げておきます。
④整形する
このままだと線がガタガタなので、ここから整形していきます。
先ほどの図形をクリックした状態で「図形の書式設定」タブの「頂点の編集」をクリックします。
図形の頂点と輪郭がそれぞれ黒い四角と赤い線で示されるので、必要のない頂点(黒い四角)の上で右クリックをし、「頂点の削除」を選択して削除します。
必要に応じて「頂点の追加」や頂点の移動を行います。
ここまでの作業で概ね形はできましたが、まだカクカクしています。
「頂点を中心にスムージングする」を選択し、輪郭を滑らかにします。
頂点から伸びた点線の先の白い四角を適当な位置に移動させて曲線の形を適当に編集します。
全ての頂点をスムージングし、シルエットが完成しました。
⑤完成
念のためスライド自体を複製し、元のスライドをバックアップとします。
コピーしたスライドの図形の透明度を0%に戻し、塗り潰しの色を黒くします。
画像を右クリックして「図として保存…」を選択し、.png形式で保存しました。
これで、完成です!
最後にもう一度サメの助のシルエットイラストの完成画像を小さめにお見せします。
まとめ
今回の記事では、PowerPointでシルエットイラストを制作する工程を解説しました。
PowerPointの基本的な機能を駆使することで、自由にイラストを描くことができます。
今回はシルエットイラストを制作するに留まりましたが、実際にはフルカラーのイラストを描くこともできます。
また次回、そのような記事をご紹介できたら、と思います。